『不思議なコマ犬』あらすじ
昔々、貧しい村に徳助という男が住んでいました。徳助は毎日山へ柴刈りに行って生計を立てていました。
ある日、徳助が山で柴刈りをしていると、不思議なコマ犬を見つけました。コマ犬は片足を怪我しており、悲しそうに泣いていました。徳助はコマ犬をかわいそうに思い、家に連れて帰りました。
徳助はコマ犬の足を手当し、大切に世話しました。すると、次の日から不思議なことが起こりました。徳助が柴刈りに行くと、山中にたくさんの柴が落ちていて、あっという間に仕事が終わるようになりました。さらに、家に戻ると、ご飯が炊けていたり、洗濯物が畳んであったりしました。
徳助はコマ犬のおかげで生活が楽になったことを知り、ますます大事にしました。しかし、村の庄屋は大層なコマ犬を徳助の家に見つけ、徳助から奪い取ろうとしました。
徳助はコマ犬を庄屋に渡すのを拒否しましたが、庄屋は無理やりコマ犬を連れ去ってしまいました。すると、村に疫病が蔓延し、人々は次々と倒れていきました。
村人たちは、コマ犬が奪われたことが疫病の原因だと気づき、庄屋にコマ犬を返すよう懇願しました。庄屋はしぶしぶコマ犬を徳助に返しました。
コマ犬が村に戻ると、たちまち疫病は治まり、村に再び平安が訪れました。徳助とコマ犬はそれからずっと仲良く暮らしました。
登場人物
- 徳助:貧しい柴刈りの男
- コマ犬:片足を怪我した不思議な生き物
- 庄屋:村の支配者
教訓
『不思議なコマ犬』は、親切や感謝、そして思いやりが大切であることを教えてくれます。また、他人を助けることで、自分も助けられるという教訓も含まれています。